寝違えだと思っていたら実は頚椎ヘルニアだった事例

寝違えかと思ったら頚椎ヘルニアだった

寝違えなのですが診てもらえませんか?

横浜市鶴見区在住の40代女性の方で、3日前に朝起きたら寝違えてしまった!という問い合わせをいただき、以前も鍼灸で良くなったので今回も鍼灸で治したいとのことでした。

 

お話しをうかがってみると、3日前に朝起きた際に首に「ビキッ!」という痛みが走り、その後、徐々に右腕の方にジンジンした痛みが広がっていきました。

 

1日経てば少しは良くなるだろうと思い、初日は痛みを我慢して過ごし、次の日になると右腕の痛みが親指の方にまで広がり、不安になったので近くの整形外科でレントゲンを撮ってもらったら特に異常はなく、「寝違え」という診断をされたとのことでした。

 

寝違えだから安静にしていればすぐに良くなるよ!といわれましたが、仕事もあったので1日も早く治したいということで当院にご来院されました。

 

本当に寝違え?と思った3つの理由

理由① 3日も経つのに首の痛みが増している

1つ目の理由として、3日も経つのに首の痛みが段々強くなっているということです。

 

寝違えの多くの場合、寝違えた初日に強い痛みが出て、2日目以降は同じくらいの痛みが続くか、もしくは少しずつ緩解していくはずなのですが、今回の場合、初日よりも3日後の方が痛みが強く出ているので不思議に感じました。

 

たしかに、首に強い負荷をかけた場合、例えばリラクゼーションサロンで首をガンガン揉んでもらったりすると、悪化する恐れがありますが、今回は特にそのようなことはなく、自宅で安静にしていたとのことでした。

 

今では、「顔を上に向けられない」「同じ姿勢に長時間いると腕の痺れが強くなる」「横向き・うつ伏せになれない」といった状況です。

理由② 腕の痺れがあり、それが日に日に強くなっている

2つ目の理由として、そもそも寝違えで腕の痺れが出ることは稀で(もちろん、出る可能性はありますが、、、)さらに、日に日に悪化しているということはどうなのだろう?ということが、私の中で引っ掛かる部分ではありました。

 

最初は、検査の異常がなくて腕に痺れがあるので「胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)」という疾患を疑いましたが、首と頭の付け根の方まで痛みは出ていたので違うなという見立てでした。

 

もし、これが腕や肩甲骨周辺、胸周りだけの症状であれば胸郭出口症候群を疑って治療プランを立てていたと思います。

 

理由③ 同じ姿勢をしているとどんどん痛みが強くなっていく

寝違えの場合、同じ姿勢で痛みが強くなるというよりかは、首を捻ったり動かしたりすることで痛みが出やすいのが特徴となります。

 

今回、治療中に横になってもらったり座ってもらったりしたのですが、早い時には数分で痛みが強くなってしまっていたので、これは寝違えではないのか?という想いが強くなりました。

 

もう1度違う病院で検査しませんか?

上記の3つの理由から、私は寝違えではなくて頚椎ヘルニアもしくは脊柱管狭窄症を疑っておりましたので、「もう1度違う病院で検査してみませんか?」というお話しをさせていただきました。

 

これで、再度寝違えと診断されたのであれば、寝違えとして治療プランを立てていけば良いですし、違う診断であれば「見立て通り」なので、診断名の通りに治療プランを立てていけば良いので、そのようにお伝えしました。

 

その方はとても誠実な方で、早速次の日に違う病院にいき検査を受けてきていただけました。

 

先生!頚椎ヘルニアと診断されました

次の日の午前中に検査を受けて、午後一で電話をくださり「先生!頚椎ヘルニアと診断されました!」とご報告をいただきました。

 

見立て通りの診断で、再検査をして本当に良かったと思いました。

 

ただ、最初の病院がダメとかいう話しではなくて、当然医者も人間なので100%正しい診断ができるわけではありません。

 

そのようなことを頭の片隅に置いておいていただき、時にはセカンドオピニオンとして他の病院を受けることも必要になります。

 

頚椎ヘルニアとして再度治療プランを立てました

診断名がしっかり出ると、それに対して我々鍼灸師も治療プランを明確にしやすくなります。

 

寝違えと頚椎ヘルニアでは治療プランが大きく異なるため、診断後の治療経過は良好で、治療ごとに症状の軽減がみられました。

 

寝違えと頚椎ヘルニアの初期症状は比較的似ている部分がありますので、ご自身で「寝違えだ!」と決めつけずに、しっかりと病院で診断してもらうことが「症状を早く治す」「症状を悪化させない」コツだと思います。

 

首の症状で「これなんだろう?」と思っている方は、病院もしくは当院までご相談ください。

 

必要に応じて治療プランを立てたり、病院に促して、あなたにとっての最善を常に探っていきたいと思っております。

 

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