ヘルニアとは?
骨と骨を繋ぐ間の部分には椎間板というクッション作用がある軟骨成分が存在します。
椎間板は2つに分かれており、中央部のゼリー状の軟骨「髄核」とその周りを取り囲むゴム状の軟骨「繊維輪」で構成されています。
繊維輪の中にある髄核は外に出ることはありませんが、大きな負荷や継続的な椎間板への負担により押しつぶされる形で外に出ようとしてしまいます。
ヘルニアには髄核が完全に外へ出てしまうものや
外には出ていないが形が変形してしまうものなど複数の形態があります。
この形態によって症状の重さや治療期間などが異なってきます。
正常な椎間板
繊維輪の中に髄核がしっかりと治まっている状態です。骨への圧迫も少なく椎間板の変形はありません。
膨隆型
髄核への内圧が高まり、繊維輪の形が変形した状態です。変形した繊維輪が神経を圧迫し痛みや痺れを発症します。
脱出型
圧迫された髄核が繊維輪を破って外に出た状態です。髄核は体内に吸収されることもありますが、重症度は高くなります。
遊離型
外に出た髄核が完全に離れてしまう状態をいいます。重症度は1番高くなります。
椎間板のすぐ後ろには足や腰に分布する大切な神経が存在します。
これを椎間板から出てしまった髄核や変形した椎間板が圧迫し重度の腰痛や足のしびれ、筋力低下などを引き起こします。
腰の神経は臀部や足に繋がっており、圧迫されている部位は腰でも症状は腰以外に出る事も多くあります。
好発年齢
ヘルニアの好発年齢は20代が最も多く全体の37%とされています。
30代40代50代と発症頻度は歳を重ねるごとに減っていきます。
50代で発症する方は以前からヘルニアを持っていた可能性が高く、積み重ねた腰への負荷が一気に出てしまうケースがほとんどです。