体をちょっと動かしただけで背骨やあばらなどに急に激痛が!そんなあなたは「助間神経痛」かもしれません。聞きなれない言葉ではありますが、実は日本人に多い病気でもあり痛む場所が臓器周辺になるので心臓病などと勘違いされやすいものでもあります。心臓病と違うのは動かした時に痛みを感じるということです。神経の痛みは特に強い痛みとして認識されやすく、日常生活に支障をきたす原因となります。
実はこの助間神経痛は日頃のストレスや姿勢が関係しているといわれ、予防次第では防ぐこともできるのです。実際に痛みを感じてしまう前に対策をしておきましょう。
助間神経痛についてまとめてみましたので、気になる症状がある人はもちろん、日頃から長時間同じ姿勢で作業をする人など助間神経痛になるリスクが高い人は特に注意しておきましょう。助間神経痛について事前に知っておくといざという時に慌てる心配がありません。
また治療法なども病院で行うものや鍼灸・セルフケアなどもありますので自分に合ったものを選んで治療で後悔しないようにしたいものですね。特に初期や軽度の段階であれば痛みの軽減も早いので少しでも痛みを感じるなどおかしいなと感じる症状が続いている人は早めに病院を受診するようにしましょう。早期発見ほど治す手段も多いのです。
助間神経痛のメカニズム
助間神経痛のメカニズムにはどのようなものがあるのでしょうか。
助間神経痛の痛みには特徴があり胸や背中周辺で体を動かした瞬間にいきなりするどい痛みを感じるようになります。そもそも助間神経痛には2種類あるといわれています。具体的な原因は不明ですが主にストレスなどの要因で起きる「原発性助間神経痛」と外的な損傷で起きる「続発性助間神経痛」があります。
どちらが原因で助間神経痛が起きているのか自己判断するのは難しいかもしれませんストレス性であれば一過性のものが多いので痛みを感じたと思ったら急に治ってしまうこともあります。
このような神経痛の場合原因がはっきしないことも多く、人によって痛みの感じ方も異なります。同じ程度の痛みでも病院に行くほどでもないと感じる人もいれば、すぐにでも病院を受診しないと日常生活に支障をきたすと感じる人もいますよね。ただしその症状をそのまま放置してしまい長引き痛みが慢性化してしまうこともあります。その場合は根本的な解決でないと助間神経痛の痛みを和らげることはできません。早期に治療をしてないばかりに助間神経痛を悪化させてしまった結果ともいえるでしょう。できることならこのような悪化を招く前に症状の緩和や根本的な治療ができるのが一番なのです。
そもそも神経痛とは人間の体の助骨部分に装用に巡っている末梢神経のことをいいます。末梢神経は3種類に分類され「自律神経」「運動神経」「痛覚神経」のことをいい、このなかの痛覚神経に痛みを感じるのが助間神経痛と呼ばれているのです。
痛覚神経に痛みを感じるようになるととてもつらく少しでも早く治したいと誰もが思うはずです。治療に関しては個人差がありますので一概に期間は断言できないのですが適切な治療を受けた上で数ヶ月~数年単位で治療をすることも珍しくありません。数年単位になるとその分治療費もかさみますし痛みとも付き合わなくてはいけなくなってしまうので、初期の段階で治療をすることがいかに大切なことかがわかりますね。
助間神経痛になりやすい方の特徴
助間神経痛になりやすい人には特徴があります。主に些細なことでも気にしてしまう感受性が豊かな人や神経質な人、感情の表現が苦手な人などストレスを溜め込みやすい人は助間神経痛になりやすいといわれているのです。
その理由として助間神経痛の主な原因となるのはストレス性によるものです。人間の体は強いストレスを感じると無意識のうちに体に力が入ってしまい、体が硬直状態になります。その結果正しい姿勢を保てなくなり、背骨などの上半身の骨がゆがみ圧迫されることにより助間神経痛へと繋がります。ストレスだけが原因ではなくその症状を長期間続けることによって起こるものでもあるのです。
助間神経痛の原因を作り出すのは確かにストレスによるものですが、そのきっかけとなるのは骨などが歪んでしまうことにあるのです。その為、助間神経痛になりやすい人の特徴として長時間同じ姿勢の「デスクワーク」や「立ち仕事」などの職業的負担によるものや、体にとって重要なビタミンが不足することが助間神経痛の痛みの原因となることもあるので、「ストレス過多」「食生活の乱れ」「睡眠不足」「免疫力の低下」などにも注意する必要があるのです。日頃から仕事に忙しくしているとつい…なんて人もいますが助間神経痛になってからの方が治療の時間もかかりますし、なにより座っていられないほどの痛みを伴うこともあるのでとてもじゃないけど仕事にならないと感じてしまうはずです。
自分の生活習慣や状況などで助間神経痛になりやすいかも!?と感じている人は早めに見直し、予防することがとても重要です。なってからではなく事前の予防が大切なのです。
また妊婦など通常よりもお腹が大きくなることで通常の姿勢を保てなくなり、背骨・骨盤・腰などに負担がかかり助間神経痛が発症してしまうこともあります。妊娠期間中に助間神経痛になると治療が必要な場合もありますし、そのまま経過観察になる場合もあります。
特に過去に交通事故などに合い骨折したことがある人の場合は、すでに助間神経痛になっていることもあり自分で気付いていないだけかもしれません。何かの拍子に痛みが起きてしまうこともあります。
また助間神経痛は不規則な生活をしていても発症する可能性があるので、比較的誰でもなる可能性のある病気です。しかも一度発症してしまうと根本からしっかりと見直さないとその症状が改善されることもなく、激痛を伴うので日常生活にも支障をきたしてしまうのです。助間神経痛に心当たりがある人も多いのではないでしょうか。
助間神経痛はなにで発覚することが多い?
事前の不調などはなく助間神経痛は急激な痛みで発覚することが多い病気です。
主に背骨周辺から痛みが発生し、胸や脇腹に痛みが移動します。痛みも刺されるような痛みと表現する人もいればじわじわくる鈍い痛みなど人によって表現が異なります。
特に助間神経痛の場合は左側に痛みを訴える人が多く3~5分程度の痛みを感じ、なかには立っていられない程の痛みになり病院を受診して発覚するというパターンが多いようです。痛みの特徴として左右のいずれかに症状が起きる場合が多く両方同時に痛みが起こることはまずありません。また痛みも長時間続くものではなく動かした時だけ痛みを感じるなど痛みに波があるのも特徴です。
助間神経痛の場合は臓器周辺に痛みを感じやすいので何か大きな病気になっているのでは?と感じるそうです。痛みとして似ている病気には骨折や椎間板ヘルニアなどがあります。いずれも神経が圧迫されることによって急激な痛みを伴うもので適切な治療を要します。長時間同じ姿勢をしているとなりやすく、知らず知らずのうちに原因を自分で作り出してしまっているのです。助間神経痛は更年期の女性にも多いといわれていますので男女どちらでもなること、年齢などによってもその可能性が高くなるのを覚えておきましょう。
助間神経痛の症状とは?
助間神経痛の症状にはどのようなものがあるのでしょうか。
基本的には大きく深呼吸をすると痛みが増すという特徴があります。胸や背中周辺であることなど場所によっても異なりますが、急激な痛みが走るのでなかには何か悪い臓器系の病気なのでは?と勘違いしてしまうこともあります。なんとなく痛いかな?程度ではなく人によって個人差はあるものの激痛に近い痛みを感じるようになります。
痛みを感じる時の動きには以下のようなものがあります。
深呼吸をすると痛みが増す
痛みが強く時には息苦しさを感じる
動機など心臓の音が早くなっているような気がする
歩く、走る、ひねる、立ち上がるなどの動作や振動があると痛みを感じる
何か物を持つだけで痛みが増す
痛みがあるので背筋を伸ばすなどのストレッチができない
助間神経痛になると日常生活のちょっとした動きにも痛みを感じるようになります。
あまりの痛みに立ち止まってしまうこともあるほど。とてもじゃないけど日常生活を送るのも支障をきたしてしまいます。神経痛といえども助間神経痛の場合今まで感じたことのないような痛みを急に感じることもあり、辛いという人は多いのです。
助間神経痛の治療方法とは?
助間神経痛の治療はどこを受診したらいいのか迷いますよね。病院の場合は主に内科・整形外科のいずれかを受診することになります。
内科の場合は助間神経痛以外の病気が隠れていないか体の内部の診察を受けることができます。心臓やその周辺の臓器に問題がないのか調べつつ適切な治療を行います。症状によっては血液検査などを行う場合もあります。
整形外科の場合は痛みを和らげる為の治療を行います。湿布などで一時的な治療にとどまってしまう場合が多く、原因が見当たらなかった場合はさらに内科の受診を勧められることもあります。
病院での治療の為には実際にどの辺に痛みがあるのか、レントゲン等の撮影をしながら原因を探っていきます。確かに痛みの原因がわからないと治療のしようがありませんよね。
またその程度によって初期や軽度のものの場合は内服薬を用いた痛みの軽減を行い、症状の進行によっては神経ブロックや外科手術などを行う場合もあります。基本的には内服で効果が見込めない時に用いるものです。手術にもそれなりにリスクを伴うものですので、状況に応じて仕方がない時に行うので安心してくださいね。
助間神経痛の手術のリスク
助間神経痛の症状があまりにも大きな場合手術となることがあります。
ただし神経の場合は思うような効果を得られないこと、なかには手術によって神経を痛めてしまうこともあり、手術後鎮痛剤が手放せなくなったなんて話を聞くこともあります。
神経痛に関しては手術をしたからといってすぐに良くなるものではありません。手術も痛みを伴うのに助間神経痛が楽にならないと、痛みで歩けなくなってしまう場合や座れないなどの日常生活に支障をきたしてしまう人もいるのです。
また手術後に寒い季節になると助間神経痛の傷が痛むと感じている人もいます。手術をしても完治しづらいのが助間神経痛のリスクだといえるでしょう。そのようなリスクを理解した上で行う処置であり手術を必要としない時点で治療をスタートできるのが一番なのです。
助間神経痛の治療には鍼灸をおすすめする理由
助間神経痛の治療として痛みを感じる部分に鍼灸を行うものがあります。部分的な痛みはその部位に直接刺激を与えることによって鎮痛効果も期待できます。突発的な痛みに関しても高い効果が見込めるのが鍼灸になるのです。
助間神経痛の最も効果的な治療法の一つにツボ押しがあり、鍼灸でその部位を刺激していきます。ツボにはたくさんの種類がありますが、腕の内側にあり息切れや動機などに効果を発揮する「だん中」や、肩甲骨と鎖骨のちょうど中間的な場所にある「中附」、鎖骨のくぼみ周辺にある「缺盆」などのツボが効果的です。その時の症状に応じて押すツボの場所も変わりますので、専門のスタッフによる適切な治療でツボを刺激しつつ痛みを軽減していきます。また血行を促進したり冷えを解消する効果もあるので助間神経痛の痛みを良くするにはとても高い効果が期待できるのです。鍼灸は根本的な治療になるので神経痛のような内部の痛みにてきめんです。
助間神経痛のセルフケア
自宅でできる手軽なセルフケアの方法について説明します。いずれも簡単なものばかりですのでまずは試してみてくださいね。また激しい痛みがある時は無理に行わないようにしましょう。助間神経痛だと思っていたら別の病気だった…なんてこともあります。自己判断が間違っていたばかりに症状を悪化させてしまうこともあるので注意しましょう。
漢方療法
助間神経痛の治療方法として漢方薬をつかう場合もあります。漢方とは症状を緩和して根本的な解決に導いてくれるものです。神経関係の不調にも高い効果を発揮します。体は日々のストレスなどによって体内に毒素を溜め込みやすくなります。この毒素はそのままにしてしまうと体の不調の原因となりなかには病気の引き金となってしまうこともあるのです。体の炎症をおさえ痛みを和らげる「柴胡桂枝湯」や体の上部の痛みや体力の衰え・冷えの解消に効果を発揮する「当帰湯」などもあります。冷えを根本から解決するなら「桂枝人参湯」などもおすすめです。どの漢方薬をつかうのかは専門家に相談した上で決めましょう。なかには内服薬との相性が悪い漢方もありますので、お薬手帳などを持って相談するようにしましょうね。
姿勢
長時間同じ姿勢でいることによって歪みがおき助間神経痛の原因となってしまうので、できるだけ正しい姿勢でいるように心掛けましょう。もし姿勢を保つのが苦手な人はサポートしてくれる椅子などをつかうのも効果的です。姿勢を保つ工夫をするだけでも助間神経痛の痛みを予防することが出来ます。また長時間同じ姿勢でいるなと感じたら適度なストレッチを取り入れるなど姿勢を変えることで助間神経痛を防ぐことに繋がります。
温める
体は冷えを感じると痛みが増すようにできています。日頃から体を温めるようにすると痛みの軽減に広がります。シャワーではなくお風呂に入るようにすること、冷たい飲み物は控えてできるだけ常温の飲み物を飲むこと、体を温める食事を心掛けるようにすると助間神経痛には効果的です。
食事療法
助間神経痛のような神経痛にはビタミンBが効果的です。病院の治療などでもビタミン剤を処方されることが多く「ビタミンB1」「ビタミンB2」「ビタミンB6」などのビタミンを積極的に取り入れることが大切です。食材でいうと豚肉・魚介類・ピーマンなどの緑黄色野菜もおすすめです。合わせてビタミンCやビタミンEを取るとより吸収率も上がりますので栄養バランスを考えて食事を取り入れるようにしましょう。食事で取れない場合はサプリメントなどを活用するといいでしょう。
助間神経痛は急な痛みで驚いてしまうかもしれませんが、実はそれ以前からあなたの体にひそんでいるのです。長時間同じ姿勢でいることが多く体が凝り固まっている人は特に注意が必要です。一時的な痛みを和らげることはできますが、適切な治療を行う必要も出てしまいます。また日頃の食生活や生活習慣・ストレスを溜め込みすぎないなどできることから見直し改善していけるようにしましょうね。
羅針堂鍼灸整体院
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