身体の冷えに鍼灸?その効能について

身体の冷えに鍼灸?その効能について

 

冷えと鍼灸

こんにちは。
今回は身体の冷え(全身・手足)についてです。
1月は大寒があるように1年で最も寒い時期と言えるでしょう。
この時期は身体が冷えていると訴える患者さんが多くお灸でガンガンに温めることも少なくありません。
でも、お灸をすれば身体は温まるのかというとそんなこともありません。

身体の冷えのタイプにも様々ある

病院に冷えで行くことはほとんどないと思いますが、冷えによって身体の様々な症状の原因になることはしばしばあります。
自律神経の乱れ、不妊症、逆子、腰痛、肩こり、便秘、内臓の機能低下etc・・・
人の身体のほとんどは血液で栄養されているので冷えを起こすことで色んな症状が出てしまいます。
東洋医学の考えをタイプ別に見ていきましょう。

①血虚タイプ(全身に血液量が少ない)

身体を温めるために必要な血が減ってしまっているタイプになります。
どれだけ温めても身体が温まらない、女性の生理の出血量が少ない、冷えてなかなか寝付けないなどはこのタイプが考えられます。
鍼灸では血を作りやすくするツボを刺激することで冷えを緩和していきます。

②血瘀タイプ(血液が停滞している)

血流が滞っていることで冷えてしまうタイプになります。
血が停滞すると凝りや痛みをも同時に起こしやすくなり刺すような痛みが特徴です。
鍼灸では血の滞りを解除するツボを使うことやお腹を緩めることが大切です。

③気滞タイプ(余計な気が停滞している)

身体の気の巡りが悪くなることで血流が低下し冷えを起こすタイプになります。
ストレスによって起こることが多く、お腹が張ったり生理前の症状を起こしやすくなります。
気の巡りを良くしてあげることで症状は緩和しやすくなります。

④陽虚タイプ(身体を温められない)

身体のバランスは陰陽でとられていますが、身体を温める陽の力が弱まることで冷えるタイプになります。
下半身やお腹の強い冷えが特徴で温まってもすぐに冷えてしまいます。
鍼灸で陽の気を高めてあげることで冷えは少しづつ緩和していきます。

冷えのタイプを知ることが大切

このように冷えと言ってもこれだけのタイプがあり、人によって施術の仕方は様々です。
この時、患者さんとのカウンセリングが大切で、少しの情報でもタイプを判断するヒントになります。
どのようなことで悩み、他に日常生活で気になることはないか?些細な事でも話していただくことが大切です。

タイプが分かる状態と分からない状態で施術することは効果が大きく違います。
まずは自分がどのタイプなのかを知ることが大切だと思います。

自分でも冷えを良くする

症状を緩和させるのに日常生活の習慣というものはとても大切です。
まずは冷えを作ってしまう生活習慣を見直すことも重要で、食べ物、嗜好品、運動習慣、睡眠時間など悪化させている要因があるかもしれません。
特に口にするものは身体を作る大切な要素なので気にしてみるといいと思います。

ヒーター、エアコン、衣類など外から加熱する便利な物はそろっていますが自分で熱を生む運動(熱産生)をしていない方が増えています。
自分で熱を生むことで得られた温かさは他から加熱で得られてた温かさより長持ちすると言われています。
運動習慣をつけることも冷えを改善させる大切なことだと考えます。

冷えと言っても奥が深いので少しでも参考になればと思います。

ブログ著者:副院長 高瀬由秀


羅針堂鍼灸整体院

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